大阪玩具・人形住吉講

2017/02/27

あとがき
この「翫物商常夜石灯籠二百四十年史」は平成3年の灯籠大改修で一段と大きく立派になってから早や十年、次の三十年目の改修も視野に入って来ましたので、此際、改修十周年を記念し、講元の御言葉にありました通り、史実を中心に、住吉講常夜石灯籠の建立から現在迄を駆け足で一冊の本にまとめてみたものであります。
編集を進めるうちに驚きましたのは、古文書の発見により、二百四十年以上前に既に、玩具と人形の同業組合が江戸・京都・大坂に存在し、その目的は不正競争防止と同業者協力して業界を良くする為のものであった事、現代と全く変わらぬ先人達の業界に対する熱意が感じられた事であります。それが、商売繁盛を願っての、江戸・京都・大坂連携に依るあの大きな石灯籠建立奉納の端緒となったと確信しても良いのではないでしょうか。この貴重な資料を御提供を頂いたのは初代の灯籠建立より今尚盛業の(株)吉徳様の資料室長小林すみ江様でございまして、女史より宝暦5年(1755年)からの資料の解明に何度も御助言を頂き、吉徳様の社史も参考にさせて載きました。本誌上を借りまして厚く御礼申し上げます。
住吉神社境内には御存知の通り、700基以上の奉納灯籠がございますが、建立以来5回に亘って改修と増大をされて来られました業界の先人に敬意を表すると共に、後継の方々には是非この業界発展のシンボルである翫物商灯籠を永遠に保存し且つ成長させる為の努力を御願い申し上げます。
終わりになりましたが、御忙しい中を執筆と編集に御協力賜りました東洋広告の吉村様、写真提供等の玩具・人形組合の職員の方々の御協力に心から敬意を表したいと存じます。

大阪玩具・人形住吉講 副講元 中須 久夫

翫物商常夜石灯籠二百四十年史
平成13年11月9日発行
発行 大阪玩具・人形住吉講
事務局 〒543-0021 大阪市中央区瓦屋町2丁目4−1
玩具人形会館内 ☎06-6764-0344
編集 東洋広告株式会社
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印刷 株式会社新聞印刷
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